ハンドリフトとは?


ハンドリフト
ハンドリフトとは、荷物を積んだパレットを手動で移動させることのできる荷役機器です。ハンドリフトは商品や資材の運搬など、倉庫内や工場内で必ずある運搬作業にかかせない存在になっています。
ハンドリフトは、小回りがきき、狭い場所でも利用できるため物流倉庫や工場などで導入している企業も増えています。
免許なし、資格なし、女性でも動かすことのできるハンドリフトの種類やハンドリフトを導入するメリット、デメリット、ハンドリフトを選ぶポイントなど解説していきます。

ハンドリフトとは

ハンドリフトとは

ハンドリフトとは、倉庫内で必ず行われる業務の1つである運搬作業を安全で効率的に行なうために必要な荷役機器です。
ハンドリフトは、前面についているフォーク(2本の大きな爪)をパレット(荷物をのせる板状の台)に差し込み、ハンドルを引くと油圧によってパレットを持ち上げることができる仕組みになっています。
そのため手動でパレットを移動させることが可能です。手動で移動させますが、積載量は700kg〜5000kgと幅が広く、さまざまなタイプが準備されています。種類は多様にありますが、1500kgの積載量のタイプが1番利用されています。

ハンドリフトとフォークリフトの違い

ハンドリフトとフォークリフトの違い

ハンドリフトと同様に、工場や倉庫内での商品や資材の運搬に利用されるフォークリフト。
手動で移動させるハンドリフトに対し、フォークリフトは車のように運転することができます。車体の前にフォークがあり、それをパレットやコンテナ貨物などの下に差し込み、荷物の積み下ろしや運搬を行います。工場や倉庫だけでなく、駅や空港、港などでも使用されています。
フォークリフトを動かすにはフォークリフト運転技能講習修了証というカードが必要です。5日間の講習をうけ、修了証としてカードが発行されれば主要なフォークリフトが運転できるようになります。

ハンドリフトの種類

ハンドリフトの種類

ハンドリフトには手動ハンドリフトと電動ハンドリフトの2種類があります。
手動ハンドリフトは、シンプルな構造で使いやすく価格も手頃なため導入されている場所も多く、一般的にハンドリフトと言うと手動ハンドリフトのことを指します
ただ、全ての作業を人の力で行なうため、作業には力が必要です。また、持ち上げられる荷物の重さにも限界があります。
一方、電動ハンドリフトは、電動でパレットを持ち上げることが可能です。そのため、力の弱い女性でも簡単に荷物の移動をさせることができます
また手動ハンドリフトよりも、さらに重いものを移動させることが可能ですが、電動のため、フォークリフトの価格は高くなってしまいます。

ハンドリフトの資格や免許

ハンドリフトの資格や免許

ハンドリフトは、免許の必要なフォークリフトとは違い、動かすのに免許や資格は必要ありません。使い方を覚えてしまえば誰でも操作が可能です。
ハンドリフト自体の価格も手頃で、操作をするための免許や資格が必要ないため、免許が必要で導入コストが高く人員確保のハードルが高いフォークリフトより気軽に導入することができます。
また電動で荷物を移動させる電動ハンドリフトも、もちろん免許や資格は必要ありません。そのため、年配者や女性でも簡単に扱うことができます。

ハンドリフト導入のメリット

ハンドリフト導入のメリット

ハンドリフトの導入にはどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

・狭いスペースで使用できる

ハンドリフトは、フォークリフトより小型で軽量なため、狭いスペースでも作業が可能です。きめ細かい動きができるため小回りもきき、狭い通路や商品の多い場所でも使用することができます。

・免許が不要

講習や免許が必要なフォークリフトに対し、ハンドリフトは資格や免許が不要です。配属されたばかりの人や力のない年配者や女性でもハンドリフトを利用し荷物の運搬が可能です。

・微調整が可能

ハンドリフトは、人の力で動かすため、細かい操作をすることができます。荷物の位置や高さを細かく調節することができ、デリケートな商品の運搬にも向いています。

ハンドリフトのデメリット

ハンドリフトのデメリット

ハンドリフトを導入する際のデメリットをみていきましょう。

・重量に限界がある

ハンドリフトは、全てを人の力で行なうため運べる荷物の重量には限界があります。
たくさん積んでしまうと押して移動する時に方向が安定しにくいだけでなく前も見えづらくなってしまうため、他の荷物やスタッフにぶつかってしまう危険性もあります。

・コストがかかる

手動ハンドリフトは全てを人の力で行いますが、電動ハンドリフトは電気の力を使うため、電気代などの費用がかかります。

・段差が苦手

ハンドリフトに使用されている車輪は小さいため、段差を乗り越えることが苦手です。フラットな床の倉庫内では機敏に動くことができますが、段差がある場所では本来の力を発揮することができません

ハンドリフトを選ぶポイント

ハンドリフトを選ぶポイント

フォークリフトに比べ安価で導入のハードルが低いハンドリフト。
選ぶ際には以下のようなポイントに注意しましょう。

・フォークの形

フォークの形が現在使用しているパレットに合うかどうかを必ず確認してください。
フォークはメーカーや種類によって異なるためです。

・フォークが上がる高さ

フォークの上がる高さと倉庫内の棚の高さをあらかじめチェックしておきましょう。
高い位置の荷物の移動やトラック積み込み時にハンドリフトの高さが足りず使えないということがないようにしましょう。

・最大積載量

ハンドリフトの最大積載量を必ず確認しましょう。普段扱う荷物の重さを考慮し、ハンドリフトを選ぶのが重要です。耐荷重量を超えて運ぼうとするとフォークが折れてしまうこともあります。

まとめ

ハンドリフトは、免許や資格も不必要、使い方を覚えてしまえばすぐに使うことができる荷役機器です。手動ハンドリフトと電動ハンドリフトの2種類があり、どちらもフォークリフトに比べると料金も手軽な面も魅力的です。細やかな微調整も可能なため、繊細な荷物の運搬や安全性にも優れています。ハンドリフトを導入することで作業効率も上がり、またフォークリフトと違い、講習や免許取得などの教育やそれに伴うコストも必要ありません。
自社にあったハンドリフトを導入し、作業の効率化を目指しましょう。

年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。

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