DPSのメリットは？

①作業効率のアップ、②ヒューマンエラーの防止、③ペーパーレス化の実現、④コスト削減です。

DPSのデメリットは？

①導入コストがかかる、②システムトラブルの対応が必要です。

DPSとは？

#ロジスティクス #物流改善 #現場改善
｜公開日:2025/01/30

DPS

DPSとは、Digital Picking Systemのことで、物流倉庫内で使われるマテハン機器の1種です。作業効率の向上とヒューマンエラーの防止に役立つシステムで、ピッキングミスや誤出荷などの課題を解決します。
DPSは、文脈に応じてさまざまな意味を持つ略語です。
こちらの記事では、ピッキング作業の効率化やヒューマンエラーを防ぐDPSの概要やDASとの違い、DPSを導入するメリットやデメリットを解説していきます。

DPSとは

DPSとは？

DPSとは、Digital Picking System(デジタルピッキングシステム)の略です。物流倉庫内の商品が保管されている棚に表示器を設置し、ピッキング作業時には表示器が点滅することで作業者に必要な商品と数量を伝えます。

書類を見ながらのピッキング作業は時間がかかるだけでなく、ピッキング間違いの発生や在庫の場所が把握できずピッキングに時間がかかってしまうなどのヒューマンエラーも引き起こします。

しかしDPSを使用すると点滅で在庫の場所を知らせるだけでなく、必要な数量を伝えてくれるので書類を確認する手間と時間を省き作業効率の向上につながります。
そのため、物流倉庫でのピッキング作業や製造工場での部品の取り出しに導入されています。

DPSとDASとの違い

DPSと同様に物流倉庫内で使われるマテハンの1つにDASがあります。

DASとは、Digital Assort System(デジタルアソートシステム)の略でDPS同様、ピッキング作業を効率的に行なうシステムの1つです。表示器が点滅している場所の商品を取り出すDPSに対し、DASは表示器が点滅している場所に商品を入れます。

摘み取り方式のDPSに対し、種まき方式のDASと言われるように作業方式が異なります。

▼DASについて詳しくはこちら

DPSのメリット

DPSのメリットには次のようなことがあげられます。

・作業効率のアップ

DPSを導入することで、作業効率を上げることができます。
DPSを導入する以前は、ピッキング作業時に作業員は書類を目で確認しながら、必要な商品をピックアップしていきます。
一方でDPSを導入すると、ピッキングする商品を表示機の点滅で知らせてもらえ、数量も表示されるため作業効率が上がります。

・ヒューマンエラーの防止

ピッキング作業時には、商品の取り間違えや数量間違い、誤出荷などヒューマンエラーが起きてしまう可能性が高いです。
しかし、DPSの導入で、書類を見ながらのピッキング作業はなくなり商品の場所や数量も表示機で教えてもらえるため、ヒューマンエラーの削減につながります。

・ペーパーレス化の実現

伝票やピッキングリストなど、従来のピッキング作業にはさまざまな書類が使用されます。
DPSを導入するとピッキングリストなどの書類を確認しながらの作業はなくなり表示機が点滅して教えてくれるため、ペーパーレス化を実現することができます。

・コスト削減

DPSでは作業効率が上がり、ピッキング作業もスムーズに行えるため作業人数を減らすことができます。
そのため、人件費の削減など、コスト削減が可能です。

DPSのデメリット

・導入コストがかかる

便利なDPSを導入するためには、デジタル表示器を付ける設置工事費用、配線工場、システム構築費用などさまざまな費用がかかります。

導入するメリットはありますが、導入コストをかけてもDPSを導入する必要があるのか費用対効果を確認しておきましょう。

・システムトラブルの対応が必要

システムで管理するからこそのメリットが豊富なDPSですが、システムがダウンしてしまえば全ての作業が止まってしまう、システムトラブルの対応が必要などのデメリットもあります。

システムトラブルが起きた際に、どう対応すればよいかなどのマニュアルを用意しておくことも重要です。

まとめ

作業効率のアップやヒューマンエラーの防止などメリットの多いDPS。作業をするスタッフ側からみても、納品書を見ながらのピッキング作業は負担も多く時間もかかってしまうため、DPSの導入は魅力的です。導入することでスムーズにピッキング作業が進み、スタッフの負担軽減だけでなく人件費の削減など企業側としてのメリットも豊富です。

しかし、導入費用やシステムメンテナンスなど課題もあります。費用対効果を考えながら導入を検討していきましょう。