食品物流とは

食品物流とは?

食品物流とは、人が口にするものを取り扱うことを指します。また、人が口にするものを取り扱うという点で、「一般物」と呼ばれる貨物と比べて特殊な世界であるといえます。

物流業界は、「物流」と一口に言っても、その業種・業態は多岐にわたり、それぞれ違うスキルやサービスが必要とされています。

 

今回はそんな食品物流の特徴や、メリット・デメリットについてご紹介します。

食品物流の特徴

1.厳密な温度管理

食品物流の特徴としてまずあげられるのは、厳密な温度管理です。

食品の配送や保管では、通常の物流とは違い、厳密な温度管理が必要です。
生鮮食品やチルド食品は鮮度の維持品質劣化を防ぐため、最適な温度下で輸配送・保管をしなければなりません。
冷凍食品においては、温度管理を怠ることで商品としての体を保つこともできなくなります

食品の温度管理は常温・冷蔵・冷凍の3温度帯によって管理されており、冷蔵・冷凍の管理温度帯にはさらに7段階のレベルがあります。
そのうち代表的なものは下記の5つです。

15℃程度  チョコレート菓子やワインなど
0℃~5℃  チルド食品(日配品など)
-18℃以下  冷凍食品
-30℃以下  アイスクリームなど
-50℃以下  冷凍マグロなど

車両や倉庫を含め、生産者から消費者に届くまでの全過程を同じ温度域で管理することを「コールドチェーン」と呼び、これも食品物流の特徴です。

コールドチェーンについて詳しくはこちら

2.日付・時間管理

2つ目にあげられるのは、日付・時間管理です。

日付管理は、より新鮮な食品を消費者にお届けするためのもので、賞味期限・消費期限がわかりやすい例です。
陳列された食品に期限切れものが混入してしまうと、お客様の足が遠のくきっかけになってしまうこともあるため、日付管理はとても重要です。
また、メーカーの生産計画や卸売・小売業の発注計画においても、日付管理は大きな影響があります。

時間管理は、コスト削減と売り上げ拡大のために必要なものです。
鮮度が重要な食品物流は、時間との勝負と言っても過言ではありません。
工場で製造された食品をその日のうちに店頭に並べることも当然に行われており、いかに製造から販売までの時間を短くするかが求められるのも食品業界の特徴であるといえます。

3.コスト管理

一般物流でもコスト管理は必要ですが、食品物流は単価が安いものが非常に多いため、より的確なコスト管理が必要になります。

日持ちしない商品や1日の販売量が限られてくる商品は、大量に仕入れて安く売るという手段が取りづらく、少量を高頻度で配送することが求められます。

よって、食品物流では適切な輸送手段の選択や製品特性に合わせた物流提案など、物流会社によるノウハウを使った適確なコスト管理が必要になります。

食品物流のメリット・デメリット

食品物流のメリットは、厳格な温度管理や日付管理により、商品の鮮度や品質を保つことができることです。
より新鮮なものを消費者に届けるために、通常の物流よりもさらに細かい管理を行っています。

反対にデメリットとしては、管理を徹底するために、一般物流よりもさらなる努力が必要であることがあげられます。
例えばチェーン展開している店舗であれば、商品の到着時間がバラバラになるため、時間管理に苦労するかもしれません。

まとめ

食品物流は、食品という商品の性格上、一般的な物流にくらべて特異性のある物流になります。

皆さんがスーパーやコンビニエンスストアで手に取る食品も、このような厳格な管理のもとで店頭にならんでいます。

生産者として食品の輸配送・管理を検討する場合は、適確な食品物流のノウハウをもつ物流会社を選ぶようにするといいでしょう。

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年間700万個出荷の物流を扱う関通が日々現場で蓄積している、「すぐマネできる」改善ノウハウをご紹介しています。

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